瞑想中、考え事が止まらないときに役立つワーク

瞑想中、考え事が止まらないときに役立つワーク

瞑想していると、気になっていることやアイデアが浮かんで、止まらなくなることがありませんか?

私自身、呼吸に集中しているつもりが、気づいたら考え事をしていたという経験があります。「それも一つの瞑想体験だよね」と受け入れてもいますが、あるワークを取り入れるようになって、瞑想に集中できない状況からも恩恵は受けられると気づきました。

そのワークとは、「瞑想と瞑想の間にジャーナリングの時間をもつ」というだけの、いたってシンプルなものです。

ジャーナリングとは、その時、心に涌き上がっていることをノートなどに書き出すこと。具体的には、前半の瞑想を終えたら、たった今、頭に浮かんでいたことを書いていきます。文章にならなければ、キーワードだけでも十分。何も出てこなくなったら、ジャーナルは終わりにします。すると、障害物がなくなったような、すっきりとした感じがあって、後半の瞑想では集中力が高まっているのを実感することが多いのです。

もちろん、体験はその時々で変わりますが、比較的短い時間で自分をリセットしたい時、このワークは効果的なように感じます。自分が指導する瞑想クラスでは、10分ほどの瞑想を2回行うのですが、このワークを体験してもらったところ、「書き出すことで、いったん頭を空にできた」「書くことで自分の中が整理され、統合された感じになった」という声をよく聞きました。

大事なポイントは、ポジティブなことでも、ネガティヴなことでも、いったんジャーナルに書き出してみるということ。内容が何であれ書き出して、「紙やノート」という受け皿に預けることに意味があるようです。それが、自分の中で起きたことについて良し悪しの判断せずに、そのままに受け止めてみることにつながるからです。

ヴィパッサナー瞑想のリトリートなどでは、メモ用紙や筆記具を持ち込まず瞑想に取り組むため、私自身は、自分の中で生まれては消えていくものに執着しないという体験をしました。これは何にも変えがたい体験でしたが、反対に、瞑想の途中にジャーナリングするというアプローチもなかなか面白い体験だと思うようになりました。初心者の方には、瞑想に取り組みやすくなるアプローチかもしれません。瞑想の時間をより柔軟に、楽しんでくださいね。